なないろハートクリニックでは、ペースメーカー植え込み後の患者さんに、
定期的に外来に受診していただき、ペースメーカーのチェックをさせていただきます。
このとき、何をチェックしているのだろう?
と、疑問に思われる方もいると思います。
このチェックは、ペースメーカーと心臓に留置されているリードの両方について、
ペースメーカーの電池の残量や、リード線の先端にある電極の感度や心筋への刺激閾値を確認しています。
これらの数値がどのように活用されるのかというと、特に刺激閾値から必要な消費電力が計算でき、
今後の電池寿命が予測できるのです。
もちろん、これは予測であり状況や、条件によって変化するものですが、
ペースメーカーの本体交換を行うにあたり
できるだけ、ギリギリまで、電池を使ってから手術をしよう
といった場合には大いに参考になるのです。
他にも、ペースメーカーの種類や疾患によっても異なりますが、
ペースメーカーの動作の頻度の確認や、不整脈の検出などにも役立ちます。
例えば、日常生活を普通に過ごされている、患者さんの作動の状況を確認した際に
日中はほとんど作動していない、ということが確認できれば
自分の心臓がしっかり働いている、ということですから、
ペースメーカーの設定されている心泊数の下限を下げることによって
電池寿命を少しでも伸ばすようにできますし、
反対に、常にペースメーカーが作動している患者さんでも、
体を動かしたときに倦怠感や息苦しさなどがあるようなら
設定されている心泊数の下限をもう少し上げることによって、心臓を積極的に動かし、
体への酸素の供給を増やしてあげることで、症状が改善できるかもしれません。
このように、電池寿命を含めたペースメーカーのデータの確認だけでなく、
生活に応じてペースメーカーの設定の変更を行い
それぞれの患者さんにあった設定を考え、
快適な生活を送れるように考えていくのが
ペースメーカーチェックの本当の意味であると考えています。
疑問や心配事などありましたら、お気軽にご相談ください
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